研究会案内
東アジア恠異学会
第150回定例研究会/第24回オンライン研究会
日時:2024年9月14日(土)13:00〜
場所:対面・オンライン併用
(園田学園女子大学またはzoomにて)
※参加ご希望の方は、こちらのフォームよりお申し込みください。
(申込みは9月12日(木)正午まで)
(https://forms.gle/so1xo3L9zV4xAYxR8)
内容:
○「殷王武丁の疾病」
ー佐藤信弥氏(立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所客員研究員)
【要旨】
殷代甲骨文には疾病に関する記述が数多く見えるが、その大半が殷代後期の王である武丁の疾病に関するものである。今回の報告ではその武丁の疾病の種類と、近年の甲骨文の分類研究の成果を援用しつつ、武丁の疾病が卜占にかけられた時期について、その傾向をまとめてみたい。その際に、同時期の殷墟花園荘東地甲骨に見える王族の「子」の疾病を比較対象とする。そしてそれに付随して、患部、すなわち身体の部位を示す甲骨文字の字釈上の問題についても議論することにしたい。
○「五色の行疫神と百鬼夜行」
ー崔鵬偉氏(龍谷大学世界仏教文化研究センター博士研究員)
【要旨】
田中貴子氏は、『百鬼夜行の見える都市』において、百鬼夜行のイメージ形成のモデルに疫鬼・疫神の存在を指摘している。拙論「『今昔物語集』にみる疫神・疫鬼—百鬼夜行説話を中心に—」(『説話文学研究』54)では、群がる行疫神の来訪を、三宝の加護によって免れたと夢見る構造を持つ一連の百鬼夜行譚に注目し、『融通念仏縁起』を描く疫病神の群行を論じたことがある。その問題意識の延長線上において、このたびは、清凉寺本『融通念仏縁起』(応永24年(1417)作)「正嘉疫癘段」にみられる行疫神がなぜカラフルに描かれているのかについて考察を加えてみたい。手がかりとして、『法華験記』巻下第八十七話「信誓阿闍梨」などにみられる「五色鬼神」、また『善光寺縁起』やそれを絵画化した『善光寺如来絵伝』に登場する青・黄・赤・白・黒という五色の行疫神を取り上げて、これら鬼神のイメージの形成を合わせて分析する。
*オンライン併用開催ではありますが、講演会ではなく研究会でありますので、
ご参加の方は、ご遠慮なくご意見ご発言ください。
*当会は学術団体ですが、参加資格・制限は特に設けておりません。
当会にご興味のある方は直接研究会においでいただくか、事務局にお問い合わせください。